むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。
爺「ばあさんや、ちょっとこの檻に入ってみてくれんかの」
婆「突然何を言い出すんですかおじいさん、ついにボケたんですか?」
爺「いいから、いっぺんだけ入ってみてくれんかの、ワシも一緒に入るでな。」
婆「はいはい、分かりましたよ。これでいいんですか。」
爺「よしよし、ワシもこうやって入ってな。
これが本当の、牢夫婦、なんてな。(1スベリ)」
婆「こらこら、おじいさん、いい歳をしてくだらないことを言って、
もういい加減にし牢屋!(2スベリ)」
爺「ばあさん、それはさすがに苦しいんではないかのう…
もっと簡単に、檻だけに柵っと考えればええんじゃ(3スベリ)」
婆「おじいさんったら、人それぞれ思いつくものは違うんですから、
ああしろ格子ろって言われると、檻ジナリテイが無くなりますよ。(4,5スベリ)」
爺「婆さん、そりゃ活字にせんと誰も気づかんぞ。ワシらの生活くらい厳しいダジャレじゃ。
牢に入らなくても、老後苦(牢獄)じゃ。(6スベリ)」
婆「おじいさんのダジャレも厳しいじゃないですか。”老後苦”なんて言葉ありませんよ。
でも確かに、老後までおじいさんのダジャレ遊びに付き合うのは大変なんですよ。」
爺「それもそうじゃの、ばあさんには長いこと付き合ってもらって、本当にありがたい限りじゃ、ありがとう。」
婆「あら、急に改まってなんですか」
爺「いやいや、こんな機会じゃからなあ。
労を牢でねぎらってみたわけじゃ。(7スベリ)」
婆「いい加減にし牢屋!」
めでたし、めでたし…